第41回 拳正会 全国空手道選手権大会(2015年)

第41回 拳正会 全国空手道選手権大会(2015年)2015年8月9日 (日)
全国の拳正会空手道連盟の門下生が一同に集結し、なみはやドームにおいて、第41回拳正会全国空手道選手権大会が開催されました。

開会式では、大会宣言、会長挨拶、ご来賓の方々のお祝辞等を頂き、次に代表選手による堂々とした選手宣誓、選手全員で基本動作を行い、滞りなく開会式が終了しました。

演武

■ 空手・型
山本師範による北谷屋良公相君(チャタンヤラクーシャンクー)の型演武
三橋師範による王冠(ワンカン)の型演武
川村師範による鷺碑(ローハイ)の型演武
■ 琉球古武道・型
藤井(洋)師範による琉球古武道トンファーの型演武
藤井(秀)師範による琉球古武道ヌンチャクの型演武
■柔術・護身術
渡辺師範と林師範による柔術護身術演武
志水師範と岡村師範による短刀取り護身術演武
■懸かり・古武道
平川師範と西久保師範による徒手空拳での攻防演武
平川師範と五味師範による双節棍対木刀での攻防演武
■ 試し割り
橋本師範による正拳での瓦割り
森田師範による氷柱手刀割り
■ 試斬(裏念流)
平野会長による小太刀霞斬り
平川師範と西久保師範による陰陽相対斬り

最年少で優勝した山本みなみちゃんにコメントをいただきました。

第41回 拳正会 全国空手道選手権大会(2015年)拳義館 山本みなみちゃん(小学1年生)

お兄ちゃん達が空手をしているのをみて、かっこいいと思って空手を始めました。
空手の好きなところは、よくわからないけど楽しいです。
がんばって黒帯まで取りたいです。
先生はできてない所が直ってなかったら怒るので怖いけど、先生が厳しいから、今日も優勝できたと思います。
もう何回も優勝してるけど、お兄ちゃん達も何回も優勝してるから、勝って当たり前って言われるので頑張ります。

最年長の永野万亀子さんにお話を伺いました。

第41回 拳正会 全国空手道選手権大会(2015年)静岡県 清水道場 永野万亀子さん 空手歴13年

スポーツは嫌いでしたことがありませんでしたが、やはり年を取ると健康のために何かしたいなと思い、空手を始めました。
見学に行くと70歳くらいのおじいさんや小さなお子さんも大勢いたので、これなら一緒にできるかなと思いました。
自分ではすぐ辞めちゃうかな、と思いながらもずっと続けて来られたのは、体に合っていたということと、 友達もいたからですね。
師範からも「頑張ってるね」と声をかけてもらったりしたことも大きいです。
子どもたちを指導することで、逆にこちらが元気をもらっている気もしますね。
やはり歳が歳なので、大会にはあまり出ませんでしたが、出場した時は緊張で動きを頭で忘れそうになっても、練習してきた分だけ身体が覚えていたことがとても記憶に残っています。
今は指導員をしていますが、教えるということは本当に難しいです。
自分自身で練習する時は本当に気楽でよかったなと思います。
試行錯誤しながらも、他の師範に相談したり、アドバイスを頂いたりして、小さい子たちにうまく教えられるように努力していきたいです。
先生は私にはあまり厳しくなく、マイペースで練習させてくれます。
そのおかげで今まで続けてこられたというのもありますね。
空手は健康管理にもなるし、年齢に関係なく始められるのでオススメです。
師範や仲間からも応援していただけて、ここまでこれたので、これからは13年以上の恩返しをするつもりでやっていきたいですね。

空手を通して培った熱い友情のお二人にお話を伺いました。

第41回 拳正会 全国空手道選手権大会(2015年)
空手を通じて、培った師弟関係・友人関係に心から感謝しているというお二人。
特に、やんちゃをして一旦空手から遠ざかり、それでも熱心に話を聞いて親身に支えてくれた先生や友人がいたからこそ、戻るべき場所に戻って来れた。
そんな本物の信頼関係の素晴らしさを、空手を通じて体感されたそうです。

武徳館 杉江綾太さん第41回 拳正会 全国空手道選手権大会(2015年)空手歴11年空手の楽しい所は、組手とかで強くなるということもあるけど、 武道を学んで、常識や上の人との関わり方を学べる所が特に楽しいですね。
今は自分が小さい子に指導することもあるので、教えることも楽しいですが、難しい点もあります。
小さい子には大人と同じように言っても伝わらないので、何回言ってもわからない時は、違う方法を考えたり、別の事を先に教えて、後からできるように指導したり工夫をしています。
空手での一番の思い出は、小学校の時に型で優勝したことです。
組手は2年前に始めたばかりなのでまだまだです。
空手を知らない友達に、空手してるって話したら「ジムでやってるような空手?」とか「それってボクシングみたいなん?」とか言われます。
最近、スポーツ空手などが増えて、僕らみたいな本当の武道の空手が少なくなってきているので、一般の人にこの『違い』を分かってもらうために何かしたいなと思いますね。
空手をすると、精神面も強くなりますし、師範達とのコミュニケーションの中で学べることも多くて、社会に出たときに絶対に得になります。
僕個人としては、やんちゃな子に来てほしいですね。
更生の場として。
僕はやんちゃをして、空手をやめていた時期がありますが、兄や師範や友人が根気強く誘ってくれて、 練習だけでなく食事などに連れて行ってもらったり、たくさんの話をして、また空手を始めたいと思えるようになりました。
空手以外のことでも相談に乗ってくれるし、叱ってくれるしで、師範には感謝してもしきれないくらいです。
平川師範には、「いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします」と心から伝えたいです!

武徳館 山田和希さん

第41回 拳正会 全国空手道選手権大会(2015年)空手歴12年母に連れられて見学に来た時に、練習している先生や先輩たちの姿を見て、一目惚れをして空手を始めました。
練習では怒られてばっかりですが、頑張って練習して、大会で成績を残せた時は心から嬉しいと思いますね。
今は黒帯になって、指導の方もさせてもらっているので、自分が指導した後輩たちが大会で勝った時もすごく嬉しいです。
小さい子を指導するときは、楽しく覚えられる方がいいかなと思って、いろいろ工夫をしますね。
僕も一番の思い出は小学生の時に型で優勝したことです。
型はかっこいいけど、難しいからこそやりがいがあります。
一般の人にとっては、空手は馴染みがなくてルールも分かりにくいと思いますが、是非いろんな人に興味をもってもらいたいですね。
そんな活動も何かできればいいなと思っています。
他のスポーツと比べて、空手は練習だけでなく、礼儀やマナーを学ばせてもらえる機会でもあります。
僕は社会人になりましたが、会社では「山田は礼儀正しい!」と言ってもらえますね。
空手と仕事の両立はやはり難しく、練習に行けないこともありますが、なんとか時間を作って行っています。
平川師範は、練習の時はすごく厳しいけど、それ以外では家族のように接してくれます。
空手をやっていて、正直つらい時期もありましたが、今の道場だったから続けられたのだと思います。
平川師匠に出会えて本当に良かったです。
もっともっと修行して、将来は平川師範みたいになれるように頑張ります。

大会顧問で連盟相談役の前川良男さんにインタビューさせていただきました。

第41回 拳正会 全国空手道選手権大会(2015年)大会顧問 拳正会空手道連盟 相談役 前川良男さん

小さいころは空手どころか普通の運動さえ困難なくらい体が弱かったので、とにかく強くなりたかったんです。
そこで中学くらいから毎日腕立てや腹筋をして、ある程度体力や自信がついてきた高校生くらいから空手を始めました。
なぜ空手を選んだかというと、空手はスポーツではなく武道だと思ったからです。
剣道も武道ですが、やはり武器に頼らず徒手空拳の空手の方が良いと思いまして。 空手を始める前は怖いものかなと思っていましたが、そうでもなかったです。
仕事の関係で25歳の時に一度空手を辞めてしまいましたが、余裕が出てきた40歳の頃に再開しました。
今は、会社にサンドバックを釣ったりして、空手のトレーニングが出来る環境を作っています。
空手をしていると、自分は限界を超えられるということが分かりましたね。
拳正会を立ち上げた田中先生に特訓して頂きましたが、当時百何十キロある先生に、ブリッジした腹に突きを入れられて、ブリッジが潰れなくなるまで続けると言われて… えらいこっちゃと思って必死になって、なんとか限界を乗り越えられた、ということもありました。
普通の人間が1日1、2時間するところを、私はそれ以上の練習をずっとしてきたので、 人より自分は努力してきたという自信ができました。
そのおかげで、今でも仕事などで、ライバル的な存在の人と話をする時も、俺はこいつより立派や、という気持ちでいられますね。
今の自分があるのは空手のおかげだと思っているので、是非貢献したいという気持ちがあります。
拳正会にというか、武道の空手道というものに対してですね。
空手をしている方には、やはり社会のため、日本のために役立つ存在になりたいと思ってほしいですね。
最近、門下生の数が下降気味ですが、今度のオリンピックに空手が採用される可能性も高いので、 これを機会に門下生を倍くらいに増やせたらいいなと思います。
そのために戦略もいろいろ考えています。
門下生たちから話を聞いたところ、空手を続けていきたいけど、自分の腕を試せる場がなくて辞めていく子が多い、という意見が多数あったのです。
そこで、そういう子が続けられるように、この全国大会以外に組手だけの大会を作ろうかなと考えています。
その大会で優勝した子は相当すごいポジションにつけるような、そんな大会にしたい。
そのための精鋭を養成する場所として、守口にジムを作りました。
将来的には、正道会館の角田さんのような、プロになれる人間を輩出できる組織にしたいですね。
空手には他のスポーツにはない醍醐味があります。
いかに素晴らしいものかは、やってみてからわかるので、是非空手を一緒にやりましょう!

当日の写真ギャラリー

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